端午の節句の思い出
端午の節句ですね!
何年か前に訪れた高山で見た鯉のぼりを思い出しました。
端午の節句といえば、一般的には男の子がたくましく成長することを願って行われるお祝い事ですが、小さなお子さんがいらっしゃるご家庭では鯉のぼりや、兜や人形などの飾り付けを行っていることと思います。
今年は全くそれらしいことができていなかったので、滑り込みセーフで端午のお茶をする事にしました。
荒川屋さんの柏餅とカキツバタの志野茶碗で一服。
思い返して見れば、私も両親や祖父母に色々と経験させてもらっていました。
懐かしいなぁと思って子供の頃の写真を見返してみました。
まずは母方の実家で撮られた一枚。
天井からは鯉のぼりのモビール
滝が描かれた掛け軸
大きすぎず丁度よいサイズの兜の飾り
お子様が振り回す用の鯉のぼり
ピーターラビットを抱えて奇跡的に大人しく座っている私。
シンプルですがかなり良い感じですね!
お次は父方の実家で撮られた一枚。
鎧兜にのぼり旗
鯉のぼりに吹き流し
刀に弓矢
扇にちまき
鍾馗様と、ひな壇に飾られた雛人形にも負けず劣らずの気合の入り方。
そしてこちらも奇跡的に大人しく座っている私。
うーん、どちらもいい写真だ!
こういった写真が何十年経っても思い出として残るのって素晴らしいですね。
世の中のお父さんお母さんはお子さんの写真を取りまくると良いと思います。
この飾りの他にも、柏餅やよもぎのちまきを食べたり、菖蒲湯に浸かったり、とても良い経験をさせてもらっていたと思います。
それぞれの飾りの意味を軽く調べて見ると、親御さんの願いが込められているのがわかりますね。
鯉のぼりは中国の故事成語で有名な「登竜門」のとおり、滝のぼりを果たした鯉が天に昇り竜になることから出生の象徴とされています。
さらに川や池、沼等のように環境が変わっても生きていける生命力の強さから、力強く生き抜いていくよう成長を願ったそうです。
菖蒲についても、菖蒲=しょうぶ=尚武=勝負のように通じることから、たくましく成長することを願うと共に、雨や湿気によって病が増えるこの時期に、菖蒲の強い香りが邪気を払うとされていました。
また、柏餅とちまきについても興味深い話があります。
柏餅に使われる柏の葉は、冬になっても葉が落ちず新しい芽が出る頃に葉が落ちることから、後継ぎができるまで葉が落ちない=縁起の良いめでたい木ということで、跡継ぎが重要視される武家が多かった江戸時代に広まったそうです。
ちまきは中国から忠誠心が高い象徴として伝わり、子供が忠義ある子に育つように願い食べられるようになったそうです。
ちなみに竹の皮に炊き込みご飯のようなものを包んだものは中華ちまき、もち米を蒸して餅菓子のようになっているものが日本のちまきです。
ちまきを食べる習慣は当時都があった関西を中心に広まり、柏餅を食べる習慣は江戸を中心に広まったので、地域によって異なる場合があるそうです。
あなたの地域はどちらの習慣がありますか?
子供の頃に無意識に経験していたことを、大人になってから色々と調べて追体験すると思わぬ発見や楽しさがあるかもしれません。
これからも、なるべく季節の節目や旬を意識して楽しく生きていきたいと思います!