理想の日本人になりたくて

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はじめまして、英語全国通訳案内士の「ふひと」と申します。

日本の文化を紹介したり、全国各地の観光地をご案内をする、通訳ガイドの仕事をしています。

日本の伝統文化や和が好きで、普段からお茶や着物等、日本ならではを楽しみながら生活しています。

外国のお客様をご案内する時も、より日本を感じていただきたいと思い、着物でご案内しています。


現在は、理想の日本人と理想のガイドの両方を目指して、目下修行中です。

このブログでは日本の伝統や習慣について調べてみたり、日本各地の観光地へ下見に行ったりしたスタディレポートや、お客さんを案内したツアーレポート等をご紹介していきたいと思います。


日本を再発見する喜びと楽しさを一緒に感じてみませんか?!


理想の日本人になるってどういうこと?

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日本に暮らしていても、意外と日本のことを知らないまま生活している人は意外と多くいると思います。かくいう私もその1人でした。

伝統も習慣も、なんとなくは知っている、けれども人にしっかりと説明ができるほどは知らないという状況でした。


日本にいると、周りの人は日本人ばかりなので、改めて日本人になろうとする必要はありません。

言わば「自動的に日本人になれる」環境です。

しかし海外に行けば、自分が何人なのかということを表現しなければならない場面に出くわすことがあります。


私の場合、その機会は意外と早くやってきました。

海外経験をきっかけに、改めて日本を見つめ直す

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小学生の頃、父親の仕事の関係で3年半ほどアメリカ(テキサス州・カルフォルニア州)で過ごし、様々な文化の違いを経験しました。

アメリカの子どもたちにとっては、逆に私の方が「外国人」。

東アジアの国から転校生が来た!ということで興味津々で様々な質問をぶつけて来ます。


「どこから来たの?」
「日本って何?」
「中国と違うの?」
「人口はどれくらい?」
「どんな文字を使うの?」
「日本語でハローってなんていうの?」 


まだほんの10歳の子供が、日本について説明できることなんてたかが知れています。

なんとなく知っていることでも、改めて言葉にして説明するのは意外と難しいものですね。

ましてや、英語なんてさっぱりわからない状態。

答えられる質問を、たどたどしく答えるのが精一杯でした。

しかし、ここで私は幼いながらも考えさせられました。

「こんなにも日本の事を知らないのに、一体何が私を日本人たらしめるのか」

アメリカの地で、自分は何者なんだろう、何者になりたいんだろう、と漠然と思いました。

この時、海外から日本を見ることで、改めて日本に興味をいだきます。


What is Japan? What makes me Japanese?


日本に帰国して 再び、自動的に日本人になれる環境へ

アメリカでの生活を終えて日本に返ってくれば、もちろん周りは日本人ばかり。

特に意識をしなくても「自動的に日本人になれる」生活が始まりました。

日本への関心は持ちつつ、日本について調べたり勉強したりすることはなくなっていきました。


しかし大学へ進学し、再び考える機会が巡ってきました。

自分の取り柄といえば英語が少し話せる程度で、将来やりたいことも定まらず、この先どうしようかと考えていた頃、「海外の方とお話して日本のことを知ってもらえるのは楽しい、嬉しい」ということを改めて認識します。


そう感じた私は、英語のボランティアガイド団体へ所属します。

そこでは外国の方を対象に皇居や東御苑へご案内し、日本の文化や風習を紹介するという活動を行いました。

そうなるとかつての気持ちが蘇ってきます。


何が私を日本人たらしめるのか?


とりあえず、見た目だけでも日本人っぽくなってみよう!
日本を紹介するガイドが、着物を着ていたら面白いかも?


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着物生活の始まり

まずは形から入ろう、ということで着物を着始めました。


また、卒業したら今みたいに自由なことはできなくなるかもしれない、という気持ちから、残りの大学生活を着物で過ごしてみることにしました。

当然、周りからは奇異の目で見られ、すれ違った日本人からは「武闘家みたいw」と笑われ、近所の奥様方にも、「もしこれが息子だったら恥ずかしい!」とまで言われます。


幸い両親の考えは「あんたの好きなようにやればいい」というものでしたので、アメリカンな経験を活かし「これが今の私!」と開き直ります。

そうして「着物が似合うようになりたい」、それには「若いうちにたくさん失敗しておくしかない」と思い、着物の練習を始めます。

当時は男着物についての情報がとても少なく、書籍を読んだり呉服屋さんに聞いたりして、たくさん失敗をしつつ、経験を積んでいきました。


通訳案内士になるために

ガイドになるには日本についての知識も増やさないといけません。


実は勉強は大の苦手でしたが、通訳案内士試験の勉強も始めました。

なんとか頑張った甲斐あって無事に試験には合格しますが、歴史や地理に詳しいだけでは面白い案内士にはなれません。

ありとあらゆる分野において一定の知識を有し、それを興味深くご案内できるようにならなければなりません。


自分らしいガイディングの肉付けはガイド各自に委ねられます。

通訳案内士試験に合格してからが本当の始まり、「学んで老いに至る」果てしない道のりが始まりました。

非日常の旅を彩る、個性豊かなガイドと特別な経験!

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以前、海外の方からこんなことを言われたことがあります。

  • 映画やドラマの影響で、日本には今でもサムライやニンジャがいると思っていた!
  • 着物を着ている日本人を楽しみにしていたのに、いざ日本に来てみると誰も着物を着ていないので少し残念だった。

それなら、ガイドである私が喜んで着物を披露しましょう!

着物を着たガイドが日本を案内してくれた、それだけで思い出話のひとつになるかもしれません


想像してみてください。

朝、ホテルのロビーで会ったガイドが洋服を着ていたら「この人が今日のガイドか」程度にしか思われないかもしれません。


しかし、ガイドが着物を着ていた場合はどうでしょう。

「おぉ?!なんかサムライみたいなやつがいる!」
「え,君が今日のガイドかい?」
「なんで着物を着ているんだい?」
「暑くないのかい?」
「その着物はどうなっているんだい?」
と自然と会話が弾むことになり、お客様と打ち解ける速度も劇的に上がるはずです。


そうなると、ご案内中もガイドとお客様という関係ではなく友達のような感覚で接することができ、更に日本での経験を楽しんでいただけることでしょう。


その後、国に返ったお客様はお友達にこう話すかもしれません。

「日本に行ったらガイドが着物を着たサムライだったんだ!」
「彼と友達になったよ、いい経験だった。また日本にいきたいね。」

理想の日本人と理想のガイドの両方を目指して

私は、通訳案内士の仕事とは、ただ歴史や文化を紹介するだけではなく、お客様に日本への旅そのものを楽しんでいただき、国に帰った後も日本は面白かった、いい国だった、また行きたい、と思ってもらえるような、特別な経験や思い出を提供するものだと思っています。


そして、お客様に日本を好きになってもらうことで、友達がいる国と仲良くしたい、応援したい、と思ってもらえたら何よりです。

こういった交流から文字通り友好の和を広げていくことが我々のような民間外交官のやりがいでもあると思うのです。


これからも、私が思い描く理想の日本人、理想のガイドを目指して、スキルアップを欠かさず、たくさんの方と出会い、交流を続けて行きたいと思います。


日本を再発見する喜びと楽しさを一緒に感じてみませんか?!
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コメント

  • 応援してます!

    こんばんは!ふひとさん。
    私も半世紀以上生きてきましたが、海外の人に日本のことを説明しろと言われても多分できません。それを頑張ってやってる、あなたは偉い!
    日本のことを知ってもらって、友達になる!まさしく外交ですね〜
    応援してますよ!


  • Re: 応援してます!

    >>くまみくまくまさん
    応援ありがとうございます!

    今思えば、幸運にもとても良い時期にとてもたくさんの刺激を受けられたと思います。
    アメリカの子供達と交流する中で、日本人として日本を知りたい、好きになりたいという気持ちが芽生え、通訳案内士として花開いたことは本当に幸運なことです。

    これからも日本人、外国人問わず、たくさんの方と繋がっていきたいと思います!



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